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ゲリー・デ・スメット|意図せぬ因果関係
Gery De Smet |Causality Unintended
ゲリー・デ・スメットは移民、国籍、権力、伝統などをテーマに作品を制作している。その作品は人々のアイデンティティを掘り下げ、その背後にある構造を炙り出しにする。 本展では、過去作《Our Club Collects》を発展させた新作を京都で制作し、展示する。この作品では、額装の厚紙部分がルーン文字と呼ばれる古代欧州の文字の形に切り抜かれている。かつてナチスドイツは自らの歴史的正統性を主張するためにルーン文字を利用した。今日の極右勢力も、ファシズム復活のシンボルとしてこれを使っている。しかしこの作品では、古代文字の形に切り抜かれた厚紙を通して見えるのはポルノ写真である。しかもそれは同性愛や肌の色の違う人同士の性行為という、極右勢力が忌み嫌うイメージである。デ・スメットはこうしたイメージの重層化の操作によって、現代社会における映像の力に疑問を投げかけ、私たちの歴史認識や現実把握を揺り動かす。
キュレーター: 原田明和
会場 | HRDファインアート
住所 | 602-0896 京都市上京区上御霊竪町494-1
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494-1 Kamigoryotatemachi, Kamigyo-ku, Kyoto
Open: 10/7-11/27 11:00-15:00 on Thu. / 11:00-19:00 on Fri. Sat.
Closed: Sun. Mon. Tue. Wed. (Open by appointment)
Tel: 090-9015-6087