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底翳|SOKOHI
鈴木 萌|Moe Suzuki

1984年東京生まれ。London College of Communicationsで写真を学んだ後、東京でアーティスト活動を開始する。写真、アーカイブ、イラスト、製本を織り交ぜた作品を制作。「底翳」はドイツKassel Dummy AwardでSpecial Mention、及びフランスLuma Rencontres Dummy Award 2021を受賞。現在は東京を拠点に活動。

© Moe Suzuki

- Statement -
「底翳(そこひ)」とは、底にある翳、眼球内に潜む翳、つまり何らかの眼内部の異常により視覚障害をきたす目の疾患の俗称として古くから使われてきた言葉である。作家は、15年前から進行性の緑内障/青底翳と共に生きてきた父親と向き合ってきた。父親の視野は徐々に窄まり、二人の視線が合うことは少なくなっていった。父親の過去の日記や写真、現在の姿、音を頼りに外界と関わろうとする父親の感覚。作家はそれらを視覚的に再構築し、晴眼者である自身が決して見ることはできない、父親の眼前に広がる世界を本作で表現する。


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